心の病気、統合失調症

統合失調症の行動特性

統合失調症の行動特性

統合失調症とはどんな病気なのでしょうか?通常、喜怒哀楽や思考といったものは、脳内の精神機能ネットワークを使って行われています。ところが、何らかの原因により、情報や刺激に過敏になり過ぎてしまうと、脳が対応できなくなり、精神機能ネットワークがうまく働かなくなり、感情や思考をまとめることができなくなるのです。この状態が、統合失調症なのです。

統合失調症の人に共通した気質とは?

・適度な休みをとることができず、疲れやすい
適度な休みをとることがうまくできない上に、病気の症状としての疲れやすさもあり、疲労が蓄積しやすい傾向にあります。日常生活において、臨機応変に対応することが苦手であり、休息をとることができず、常に緊張状態を強いられてしまいます。このため、心身ともに疲れ果ててしまうのです。
・状況把握が苦手で、臨機応変な対応が難しい
状況把握が苦手で、融通がきかず、その場にあった態度や行動がとりにくくなります。変化を嫌い、固定化した行動パターンを続けようとするため、周囲には頑ななイメージを与えます。また、名目や世間体を気にしたり、外面的な形式にこだわったりすることもあります。
・状況変化にもろく、課題に直面するとパニック状態となる
状況の変化に対する、状況判断や決断力に乏しいので、課題に直面すると対応することができず、パニック状態になります。このため、新しい状況や環境に慣れるのにひどく時間がかかります。

統合失調症の行動特性

・同じ失敗を繰り返しやすい
過去の体験や経験から得られた知識を自分のものにすることが苦手で、同じような体験をしていてもそれを経験として生かすことができず、同じ失敗を何度も繰り返すことがあります。また、焦って先走りやすい気質があるため、短絡的な行動をとってしまい、失敗の繰り返しに繋がりやすくなります。
・嘘をつくことができず、断れない
本音と建て前を上手に使い分けることができず、頼まれごとをされたときに、うまく断ることができません。周囲には、実直でお人好しと思われますが、断り方が分からないだけで、能力以上のことを引き受けてしまい心身共に疲れてしまいます。
・自己像があいまいで、受動的
自己像があいまいで、他人の意志に左右されやすく、他人任せにする傾向があります。このあいまいな自己像が現実検討力の低さと結びつくと非現実的なうぬぼれや高望みとなり、逆に自己評価の低さと結びつくと現実の自分の価値に頼ることをあきらめ他人任せの受動的態度となります。

よく読まれているコラム一覧

家族支援専門看護師として働くやりがいとは?
家族支援専門看護師として働くやりがいとは?

家族支援専門看護師とは、「看護」の分野を超えて「コーディネーター」、「コンサルテーション」といった役割を担えるのも大きな魅力でしょう。家族の在り方はさまざまで、その多様さに合わせた看護ケアを行うことは、とても困難でありながら、やりがいのある仕事と言えるでしょう。資格を取得し本格的に活動を始めてからが、この家族支援専門看護師としての腕の見せ所と言えるでしょう。続きはコチラ

がん患者を支えるときの注意点
がん患者を支えるときの注意点

家族ががんになったとき、ほかの家族の考えるべきこととはなんでしょうか?まず、家族が「がんの告知」を受けると、患者も家族も落ち込みや不安、心配など、精神的に大きなストレスをかかえることになります。入院となった場合、患者の身の回りの世話を誰がするのかなどの分担を決めなくてはいけませんし、家族の中で入院した家族をどのように分担するのかを決める必要があります。続きはコチラ

もしもの時のために医療保険を
もしもの時のために医療保険を

日本には「健康保険」と「高額療養費」という制度がありますので、医療保険に絶対に加入した方がいいとは言えませんが、全ての場合で健康保険が使えるわけではありません。先進医療が必要になった場合には、数百万円の自己負担が必要になる可能性もありますので、こういったことを考えると不足分を民間の医療保険や共済に加入して補う方法を考えるのもいいでしょう。続きはコチラ